がん医療の現在14

「がん医療の現在(いま)14」

第19回がんについての市民公開講演会記録

ISBN 978-4-87066-148-6
判型 B5
ページ 48
定価 本体762円+税
送料 実費

1.がんの化学療法(抗がん剤による治療)~肺がんを中心に~

国立がんセンター中央病院 総合病棟部長/田村友秀

抗がん剤は期待できる治療法?
遺伝子研究に代表される“分子生物学”と呼ばれる学問領域の発展をはじめとして、抗がん剤による治療(化学療法)は着実に進歩しています。
新しい抗がん剤が開発される背景や、進行がんに対する化学療法の現状を、ご専門の肺がんを中心にやさしく解説されます。

【目次】
§1 がんの特徴と治療法
  ● がんは小さな原因の積み重ねで生じる
  ● がんの治療法
§2 がんの化学療法
  ● なぜ抗がん剤には副作用があるのか
  ● 抗がん剤が効きにくい理由
  ● 抗がん剤の副作用の種類と程度
§3 新しい抗がん剤の開発
  ● 臨床試験とは
  ● 新抗がん剤や新治療法の臨床試験の流れ
§4 肺がんの化学療法
  ● 肺がんの病期
  ● 非小細胞肺がんの病期毎の治療方針
  ● 進行性非小細胞肺がんに対する化学療法
  ● 局所進行Ⅲ期非小細胞肺がんに対する化学放射線療法
  ● Ⅰ~Ⅱ期の非小細胞肺がんに対する術後化学療法
  ● ゲフィチニブ(イレッサ)による治療
  ● 進行非小細胞肺がんの化学療法のまとめ

【Q アンド A 】
  患者自身が治療法を選ぶのは難しくないか
  ゲフィチニブは肺がん以外にも効く?
  肺がんに対する放射線治療は?
  日本におけるがん医療のレベルは?
  がんは遺伝する?

2.がん検診でどこまでわかるか
  ~がん予防・検診研究センターの役わりとPET~

国立がんセンターがん予防・検診センター長/森山紀之

PETでどんながんも見つかるって本当?
がん医療において「早期発見」が重要なことは間違いありません。
しかし、いかなる検診方法ががんで命を落とすことを十分に防ぎ得るかは、現状では必ずしも明らかではありません。 2004年にがんセンターで始まった検診・研究の概要とその成果、多くの方の関心の高い“PET”の解説を含め、「いま受けるべき検診」についてお話しいただきました。

【目次】
§1 がんの現況
§2 がん予防・検診研究センターの使命
§3 がんにならない「1次予防」
  ● たばこを吸わない
  ● お酒はどうか?
  ● 塩分とがん
§4 がん予防・検診研究センターで行う検診
  ● 検診の「精度」とEBM
  ● がん検診のEBMをいかにつくるか
  ● がんセンターでの検診の費用
  ● 検診の実際(基本検診/肺/乳房/腹部/子宮・卵巣/消化管)
§5 PETとはなにか
  ● PETはどのようなものと思われているか
  ● PETの実際
  ● PETの評価と問題点
§6 がん検診のこれから
  ● 「早期」か,「適時」か?
  ● 新しい検査方法

おわりに

【Q アンド A 】
  がんセンターでの検診はすぐ受けられる?
  がんの既往があってもがんセンターでPETを受けられる?
  PET,CT検査の安全性は?
  MRIで放射線被曝はないの?
  やはりPETは受けたほうがいい?
  PETの苦手な場所は?
  大腸内視鏡以外の検査法はないの?
  たばこを吸う本数を減らしてもだめ?
  再発以外にがんを複数持つことがある理由は?
  「MRX手術室」とは?

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