がん医療の現在13

「がん医療の現在(いま)13」

第18回がんについての市民公開講演会記録

ISBN 978-4-87066-147-9
判型B5
ページ56
定価 本体762円+税
送料 実費

1.インターベンショナル・ラジオロジー
  ~針穴から入って行う治療~

国立がんセンター中央病院 放射線診断部長/荒井保明

からだを切り開かずに治療はできないの?
“インターベンショナル・ラジオロジー(IVR)”とは、口や、あるいはからだの表面に開けた小さな穴から、ワイヤーやカテーテルなどのごく細い管を入れ病巣に到達し、さまざまな治療を行う方法です。
すべての疾患で可能というものではありませんが、かつてであればからだを切り開くような手術が必要であった病態でも、患者のからだに負担の少ない治療ができるようになりつつあります。
最先端の技術であるIVR の現在を、多数の写真を用いご解説いただきました。

【目次】
§1 インターベンショナル・ラジオロジー(IVR)”という言葉の意味
  ● インターベンショナル・ラジオロジーの特徴
  ● IVRで用いる道具のかずかず
  ● IVRの実際
§2 狭窄を拡げる
  ● 大動脈症候群
  ● 気管狭窄による呼吸困難
  ● 胆道狭窄
  ● 消化管狭窄
§3 チューブをなくす
§4 痛みをとる
§5 腹水をなくす
§6 血を止める・膿を出す・塞ぐ・つなぐ
§7 がん病巣を治療する
§8 おわりに~IVRのいま,そしてこれから
【Q アンド A 】
  「ステント」の耐用期間は?
  IVRに保険はきくの?
  本当に危険はないの?
  進行がん・緩和医療への応用は?
  「私のがん」に使える?
  IVRによる骨セメント治療の骨粗鬆症への適応は?
  IVR専門医はどの病院にもいる?

2.がんの発生要因と予防方法

国立がんセンター研究所 副所長/若林敬二

誰でもがんを持っているって本当?
加齢を重ねるに従って、多くの方は「がん」を潜在的に持つようになります。ですから「がんの予防」とは、単に「がんにならない」というだけではなく、「すでにあるかも知れない小さながんを大きくしないこと」も含まれます。そのような視点から、食生活を中心に、私たちがすぐにでもできるがん予防方法を、先生が歩まれたがん研究の歴史を踏まえお話しされます。

【目次】
§1 時代によるがんの変遷
  ● 今後,日本ではどのようながんが増えていくのか
  ● なぜ,時代によりかかるがんの種類が変わるのか
  ● 日常環境が及ぼすがんへの影響
§2 なぜ「食事」ががんを生じさせるのか
  ● 食物中にある発がん物質
  ● 発がん物質のいろいろ
  ● 発がん物質と「プロモーター」
§3 がんと「感染」
§4 がん化のメカニズムと「がんになりやすい(なりにくい)体質」
§5 がんを「予防」するということの意味
  ● がん化のプロセスから「予防」をとらえる
  ● 「早期がん」の治療とは
§6 がん予防の具体的方法   ● 何を食べるか
  ● 「サプリメント」の問題点
  ● ライフスタイルの「欧米化」がもたらすもの

おわりに

【Q アンド A 】
  がんセンターの「2006年からの院内禁煙」は遅すぎないか?
  早期のがんが見つかったことが精神的負担なのですが?
  C型肝炎患者は今後も増える?
  ピロリ菌感染は調べられる?
  ピロリ菌感染者は除菌を受けるべき?
  飲酒と発がんとの関係は?

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